2021.09.14
私には12歳の頃から大切に心にとどめている言葉があります。
「春風を以って人に接し、秋霜を以って自らを慎む」という言葉です
これは江戸時代末期の儒学者 佐藤一斉の言葉で 西郷隆盛が愛読書にしていたという「言志四録」にも書かれてあります。
春風のように人に接し、秋の霜のように厳しい気持ちで自らを律する という意味。
これは単に 他人に優しく、自分に厳しく・・・ということだけでなく、自分に厳しくすることで、強い心と生き抜く力を養い、本当の優しさを以て人に接せることが出来るようになる
そんな意味もあるように私は解釈しています
この言葉を教えてくださったのは 私の小学校時代の恩師、武石正孝先生。
小6の頃、私はバスケットボール部のキャプテンをしていて 毎日、チームを纏めるために何が必要で、目の前の課題にどう対処し、乗り越えたらいいのか、チームが強くなるため、勝つためにはどうしたらいいのか?
小学生なりの悩み、思うようにいかない現実、悔しいこと、嬉しいこと、チームメートと分かち合った喜び、達成感・・・毎日 その日の報告と共に素直に胸の内を綴ったノートを先生に提出していました
先生はひとつひとつに丁寧に向き合って下さり、赤ペンで「前へ進む方法」を書き記してくださいました
それは まるで先生との交換日記のよう
私は この通りの性格なので、明るく元気なのが取り柄で みんなを引っ張るのは得意だったけど、実はバスケの才能は乏しく、キャプテンとしては 選手としての実力が伴っていないことに悩んでいたように記憶しています
ガードというポジションだった私は少しでもチームの力になりたいと
3ポイントシュートをひたすら練習していました
最後までやり抜くことが出来たのは 間違いなく先生のおかげです
そんな先生から卒業式の日にお手紙をいただいて・・・そこに書かれてあったのが
「春風を持って人に接し、秋霜を持って自らを慎む」という言葉だったのです。
自分に厳しく、努力を怠らず、精一杯生き、心の優しい人間になろう!と幼かった私なりに先生からのメッセージを 受け止めました。
あれから36年。
色んな折に この言葉を思い出しながら 頑張ってきたんですよね、わたし。
46歳で 人生の舵を大きく切った時、先生に手紙を書きました。
これまでのキャリアを潔く手放し、新天地で挑戦すること、シングルになって自分らしく
一度っきりの限りある人生を思いっきり生きます。と子どもの頃のように素直に気持ちを綴りました
先生は私の言葉を受け止めて 背中を押してくれました
人間が恐れを感じるのは「大きな変化」である
その変化を恐れず、覚悟を以て踏み出した典子の人生を俺はこれからも応援する。
俺も、今 新たな挑戦をしている お互い それぞれのフィールドで思いっきり頑張ろう!って。
そして昨日、本社に私宛の荷物が届きました
武石先生からでした
驚きました
嬉しくて涙が溢れました
私は素晴らしい出逢いに恵まれ、愛され、支えられ
今 幸せな人生を歩んでいることを改めて感じました
9月14日、今日は先生の誕生日
これからも 自分らしく 精一杯生きる姿を見せることで先生に恩返しがしたいと思います
厳しかったけど、カッコよくて、誰より、私たちを愛し、指導してくださった先生に感謝です
恩師の想いに もっともっと力強く前に進もうと決意した一日
あなたの今日は どんな一日でしたか?
今夜はお月様が綺麗です
明日も青空が広がりそう
みんなにシアワセの風が吹きますように
前へ未来へ!
2021.9.14 Lots of love, NORICO